涼宮ハルヒの憂鬱

涼宮ハルヒの憂鬱』の同人誌が手に入ったので読んでみたところ、どうやら作者の人『ハルヒ』をよく知らないらしく、長門キョンを「キョンくん」と呼んだりハルヒ長門を「長門」と呼んだり。もう少しマジメにやれ。
とそんな訳でコミック版『ハルヒ』である。
実を言うと最初に読んだ『ハルヒ』が黒歴史と化した旧コミック版だったりする*1。作者はみずのまこと。名作ネットワークと言うサークルでえろ同人漫画を描いてる人。ハッキリ言ってこの人、商業誌を描くような実力は無い。構成力ほか特に背景を描く力が致命的。だから最初に『ハルヒ』を読んだ時、何でこんなツマラン物が人気なんだ?と思った。つまらないと思ったのはみずのが下手すぎたのが原因だったと知ったのは原作を読んだ後。角川もなんでこんな同人作家を使ったんだか。で、ツマランと思った人は少なくなかったようでイロイロあったらしくみずのは暴走*2。結果、旧コミック版はいつの間にか消えて無くなっていた*3、と。それはそれとして古本としても無価値で捨て値に近い値段でAmazonに出ていたものがアニメ化に伴いいきなり値が上がったのは笑い話。

涼宮ハルヒの憂鬱 (1) 涼宮ハルヒの憂鬱 (1)
谷川 流、いとう のいぢ 他 (2004/09/01)
角川書店
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そんな訳で消えて無くなった旧コミック版を綺麗サッパリ無かった事にしてアニメプロジェクトに乗った形で登場したのがツガノ版『ハルヒ』。多少下手な絵だがみずのに比べれば。
ツガノ版の特徴はもの凄いスピード構成。重要な部分以外は端折る端折る。長門は初対面のキョンにいきなり栞を渡すし、キョン長門接触したと知った途端に朝倉は襲ってくるし、とにかく展開早すぎ。早すぎて原作ファンは着いていけない場合も。特に着いていけないのがSOS団結成をハルヒが思いつく場面。キョンが面白いクラブがないなら諦めろと言った辺りが端折ってあるからハルヒは自らSOS団結成を思いついちゃう。いいのか、それで?
確かに旧コミック版よりは凄い面白いんだけど他にもちっと?な点がある。例えば朝比奈さんが入部を決意する辺り。ハルヒに入部を迫られた朝比奈さん、助けを求めるように長門を見て、長門に目を逸らされるとキョンを見て、キョンにも目を逸らされると諦めて入部するんだが、それは違うだろ、漫画作者の人?
涼宮ハルヒの憂鬱 (1) 涼宮ハルヒの憂鬱 (1)
ツガノ ガク、谷川 流 他 (2006/04/22)
角川書店

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と言う訳で漫画の中身も猛スピードで突っ走ればコミック発行も猛スピード。第二巻は最新の雑誌への掲載分へと直で続いてたりする。悪いとは言わんが原稿に直し入れる時間もなかったんでないだろうか? 少し勿体ない気がする。
で、2巻だが今日手に入れたばっかで読んでない。なので2巻に関する事は書く事が無い。そのうちこっそり記事を追加するかも知れんししないかも知れん。
涼宮ハルヒの憂鬱 (2) 涼宮ハルヒの憂鬱 (2)
ツガノ ガク、谷川 流 他 (2006/06/23)
角川書店

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そんな訳でツガノ版は1巻、2巻で『涼宮ハルヒの憂鬱』は完結。アニメも終わったし、ツガノ版コミックがいつまで続くのか、ちっと気になる。
それにしても最初に読むコミック版が両方とも野球の話なのは何故だ? もしかすると古泉あたりの陰謀か?

*1:当時、「憂鬱」が入手できていなくて購入した原作本を読んでいなかった。

*2:えろ同人を「公式外伝」として宣伝したとか。よう知らんけど。

*3:旧コミック版は「孤島症候群(前編)」がラスト。何の理由の説明も無く次の号以降掲載されなかった。